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耳より情報・金庫あれこれ

火に強い耐火金庫の性能を確認するには?

耐火金庫とは火災に強く、高熱にさらされても規定の庫内温度を維持できる金庫のことを言います。それはどのような仕組みで実現されているのか、そして耐火金庫の性能を確認するには何を基準にすればいいのか。
今回は耐火金庫について知っておくべきことをご紹介します。

耐火金庫のメカニズム


金庫の分厚い外壁は何でできているかご存知でしょうか?
外壁は金属などで覆われていますが、その中には耐火材が充填されています。
耐火材には発泡コンクリート、石膏などがあり、耐火金庫が火に強い理由はこの耐火材が断熱性と吸熱性を備えているためです。
断熱性とは熱を通しにくい性質のことで、吸熱性は吸熱反応を起こし庫内の温度を下げる性能のことです。

火災が発生して金庫の熱が上昇すると、耐火材に含まれている水分が蒸発します。
水分には2種類あり、まず約100℃で耐火材の隙間に保持されている「自由水」が気化して、その際の気化熱で庫内の温度を下げます。その後、約600℃に至る間は耐火材の中に含まれる「結晶水」が気化し、こちらも温度を下げるように作用します。

耐火性能を上げるために耐火材をたくさん使用すると外壁が分厚くなってしまいますが、セントリーでは、サーバイバキャスト、ピロノックスという独自の特殊断熱材を開発しました。耐火性能をそのままに、金庫の壁面をスリムにすることで庫内に広い収納スペース を作りだしています。耐火金庫を選ぶ際は、ぜひ庫内サイズにも注目して比較してみてください。

標準加熱試験とは?


日本国内で耐火金庫の性能を定めた規格としてはJIS(日本工業規格)の「JIS S 1037:2013」があります。
その規格のテスト方法の一つである「標準加熱試験」は徐々に燃え広がる火災を想定した試験です。

試験方法はまず、庫内の壁面に新聞紙を貼り付け、軽く揉んだ紙も一緒に入れておきます。そして金庫を炉の中に入れ「JIS標準温度曲線」に従って加熱、庫内温度を測定します。
さらに規定時間で加熱を止め、炉内で自然放冷してから庫内の新聞紙の状態を確認します。合格基準は「一般紙用耐火性能」の場合で庫内の最高温度が177℃であること、庫内の壁全体に貼り付けた新聞紙の変色・劣化などが著しく激しくなく判読可能であること、となっています。

また「フレキシブルディスクカートリッジ用耐火性能」(フロッピーディスクを想定したもの)では庫内の最高温度が52℃であること、最高湿度が80%以下であること、となっています。

急加熱・衝撃落下性能試験とは?


こちらは急激な発火による急加熱と爆発による衝撃を想定した試験です。
試験方法は標準加熱試験と同じく,まず庫内壁面に新聞紙を貼り付け、軽く揉んだ紙も一緒に庫内に入れておきます。
次に最初から1,090℃に加熱しておいた炉に素早く金庫を入れ、規定時間加熱、金庫に破裂がないかを確認して「JIS標準温度曲線」に従って追加熱をします。
加熱炉から金庫を出したら高さ9.1mから半砕けのレンガの山に落下させます。
その後、金庫を逆さまの状態にして再び炉に入れ、規定時間また加熱し、炉内で自然放冷した後に庫内の新聞紙の状態を確認します。

合格基準は金庫に亀裂がないこと、施錠状態を維持していること、庫内の壁全体に貼り付けた新聞紙の変色・劣化などが著しく激しくなく判読可能であることです。

JIS規格の耐火性能では「標準加熱試験」だけ合格している製品もありますが、米国UL試験規格の「UL 耐火試験」では、JISの「標準加熱試験」と同等の試験を行った上で、さらに爆発試験を受ける必要があります。つまり、UL試験に合格しているセントリー耐火金庫は通常の加熱試験と爆発試験のどちらも合格している、ということになるのです。

火災発生時でも安心の金庫は?


万一、火災が起きた時のことを想定するなら通常の加熱試験に合格している耐火金庫を選ぶのはもちろんのこと、さらに万全を期するなら火災が発生して建物が崩壊し、金庫が落下したとしても耐えられる製品のほうが安心です。

地震や火災によって建物が崩れた場合や、ガスなどの爆発に見舞われた場合なども想定するなら、「急加熱・衝撃落下性能試験」や「爆発試験」に合格している製品を選びましょう。
ひとことで「1時間耐火」といっても、各メーカーによって認定されている規格や試験が違います。耐火金庫を選ぶ際は製品ごとのスペックを確認し、認定規格の種類や試験内容をチェックすることをおすすめします。
自分が求めるのはどの程度の耐火性能なのかをよく考えた上で、製品をしっかり選ぶようにしましょう。